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江戸後期建造の​農家屋敷

下邑(しもむら)家は茨城県つくば市栗原にある、江戸時代後期に建造された農家屋敷です。 屋号は清左衛門(せいざえもん) ほか、本宅(ほんたく)、伽羅の家(当時は珍しかった伽羅木を植えていたことに由来)、せいざ(清左衛門の略) 苗字はいつの頃か武士から買ったとの言伝えあり。 元々、下邑家は普通の農家でしたが、ある時ある人に「お金を貸してほしい」と頼まれ仕方なく貸したところ、次々と借り手が訪れるようになり、やがて農と兼業で、質屋をはじめることになりました。 下邑家がある通りは古くは「一の矢道」といって、田中八幡神社(土浦市)から始まり、虫掛、佐野子、飯田、大(つくば市の栄のあたり)、土器屋を通り、一ノ矢八坂神社(つくば市玉取)へ向かう参道に位置します。江戸後期より以前は栗原の下坪(栗原小学校のあるあたり)に住んでいましたが、下邑家を含むいくつかの家々が栗原新田村(現在のつくば市栗原台坪。下邑家のあるところ)を開き、そこに居を構え、農業と兼業で各々が商売を始めました。先述したように拙宅は質屋を営みました。時折、武士や小さなお城のお殿様だった人がお忍びでお金を借りにくることもあったと聞いています。 土蔵は、下邑家がお金を貸す代わりに預かった物品を保管するための質蔵として使っていました。 以前は武士の刀などがありましたが資金不足で売ったり、土蔵破りが入ったりなどで残念ながら今は中に何もありません。 その後の歴史としては、敗戦による農地解放と遺産相続トラブルにより衰退しながらも、私たち子孫が現在も住んでおります。 家や蔵を壊そうかという話も出ましたが「最後に足掻いてみよう」ということで最終的には家族全員の意見が一致し、2017年から『邑マルシェ』というイベントを家を会場にして開催。2022年からは歴史見学や貸しスペースとして開放。2024年からは蔵ウドファンディング、そして家の草刈りや修復をするためのコミュニティ「下邑家の草刈隊」をつくりました。 家を残せるように地道に活動していきますので、応援していただけると嬉しいです。 下邑 悠司

配置図と間取図|下邑家住宅.png
長屋門
母屋
土蔵
米倉
日本庭園
屋敷林
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