江戸後期建造の農家屋敷
下邑(しもむら)家は茨城県つくば市栗原にある農家屋敷です。 現在も家の子孫が住みながら、開放しています。 元々、下邑家は普通の農家でしたが、ある時ある人に「お金を貸してほしい」と頼まれ仕方なく貸したところ、次々と借り手が訪れるようになり、やがて質屋をはじめることになりました。 下邑家が屋敷を構える通りは土浦大 曽根線といって、茨城県南部では大きな街の土浦、大曽根や北条の商店街、筑波山を結ぶ道に位置しています。さらに下邑家から徒歩1分のところには名主の家と陣屋、徒歩20分のところに一ノ矢八坂神社があるなど人通りの多い場所だったのです。時折、武士や小さなお城のお殿様だった人がお忍びでお金を借りにくることもあったそう。 土蔵は、下邑家がお金を貸す代わりに預かった物品を保管するための質蔵として使っていました。 貸切利用では、人物撮影を目的とした方が多くいらっしゃいますが、スタジオとして開放しているわけではございませんので、照明のご利用はご遠慮いただいております。その他、規約を設けておりますので、事前にご覧ください


江戸後期〜明治建造。 白黒の海鼠壁(なまこかべ)が特徴の長屋門。 門扉には鉄製の飾りがあったが、太平洋戦争中の金属回収令により供出され、引き抜いた跡がみられる。 また、軍用車両が門を通過する際に削れた跡がある。




塀と一体になっている便所。

江戸後期〜明治建造。 当初は茅葺きだったが、後に近隣に先がけ瓦葺きとなる。 東日本大震災でめくれ上がり、翌年にガルバリウム銅板に葺き替え。式台および書院の間は特別な御客様を御出迎えする際に使われていた。 太平洋戦争中は、馬でやってきた陸軍中尉(名は高田?)が駐留していたことがある。

冠婚葬祭や特別な御客様を出迎える際に使う玄関。

かつて養蚕をしていた形跡がある。

この付近では三間つづきの部屋構成は珍しい。




式台を上がった先にある部屋。 特別な御客様を御出迎えする際に使われていた空間。 太平洋戦争中は、馬でやってきた陸軍中尉が駐留していた。

後ろを振り返ると、前庭を眺められる。

書院の間から内庭を眺められる。 内庭は周囲が塀で囲われている。



エアコン付き12畳のお部屋です。撮影目的の方は更衣室としても、お使いになれます。この部屋と屋外のみ飲食可としております。

ウォシュレット搭載の様式トイレです。母屋内にはお手洗いが3箇所あり、そのうちの一つは和式です。